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安保法案の強行採決に寄せて

2015年07月21日

1.そもそも手続きがおかしい
 締めくくり質疑で安倍首相自身が「国民の理解が進んでいないのは事実だ」と答弁したにもかかわらず、安保法案は強行採決されました。世論調査で8割以上が「政府の説明は不十分」と回答している中で、議論を打ち切ることは断じて許されません。
 安保法案をめぐっては、強行採決という出口もさることながら、議論の入口からして手続きに大きな問題があります。
 まず、集団的自衛権行使という歴代内閣が認めてこなかったことを、国会での議論もなく、国民の理解もなく与党協議と閣議決定だけで変えてしまったことがそもそも問題です。
 次に、未だ国会に法案が提出もされていない段階で、首相がその成立時期を米国議会の演説で約束したのは、国民無視、国会軽視です。
 そして、衆院特別委員会の浜田委員長自身が、法案採決後に「政府として(法案を)10本束ねたのは、いかがなものかと思っている」と述べたように国会での審議を十分に保障しないやり方も問題です。

2.憲法違反の法改正には断固反対
 衆院憲法審査会で自民党の推薦者を含む3人の憲法学者全員が集団的自衛権を行使可能にする新たな安保法案は憲法違反との見解示しました。
 集団的自衛権は「自衛」ではなく「他衛」のための権利であり、憲法9条をどう読んでも論理的に導き出すことはできません。集団的自衛権の行使を認めるためには、憲法改正しか方法はなく、解釈変更で認めることは9条を無視することと同じです。そんな大事なことを国民の意思を問わないで、時の政権だけで決めてしまうことができるなら立憲主義は成り立ちません。
 この点、法案の担当大臣である中谷防衛相の「現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいか」という迷答弁は、立憲主義に対する基本的な理解が欠けていることを表しています。

3.集団的自衛権の必要性
 安倍首相は「もはや一国のみで、どの国も自国の安全を守ることはできない時代である」ということを繰り返し説き、日米同盟の強化により抑止力を高めるために集団的自衛権行使が必要と説明しています。
 私も中国の台頭等による東アジアの安全保障環境の変化とそれに備える必要性は理解します。しかし、そうであるならば、日本の限られた防衛力、防衛予算は、尖閣、わが国防衛のためにこそ集中すべきで、他国の戦争に加担して日本から遠く離れた地域に自衛隊を派遣する余裕などないはずです。
 また、日本も血を流さなければ、いざという時に米国が助けてくれないという考え方も疑問です。わが国は在日米軍基地の提供や思いやり予算の負担で十分な役割を果たしています。米国は、日本の東アジアにおける地政学的重要性から、自らの国益のために日本を防衛するにすぎません。
 一方で、今後は、憲法の制約を理由に米国の要請を断れなくなります。断れば、期待を持たせた分かえって日米同盟の危機になることが懸念されます。日本はそんなつもりではなくても、米国では、「世界の警察」の役割の一部をこれからは日本が肩代わりしてくれるものと受けとめられてしまっています。

4.民主党の考え方
 一部に「民主党は対案も示さず反対ばかりしていて無責任」だとの批判がありますが、これは当たりません。我々は、極めて明快に考え方を提示しています。「憲法の範囲内で専守防衛に徹し、近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に」というのが基本的な考え方です。
 まず、「近くは現実的に」の方針に沿って、維新の党と共同で領域警備法を既に提出しました。海上保安庁と自衛隊の連携を強化し、治安出動、海上警備行動を迅速かつ切れ目なく行えるようにすることで、自衛隊による平素の領域警備行動等を可能にする内容となっています。
 そして、「遠くは抑制的に」なので、政府案のような際限なき自衛隊の派遣につながりかねない恒久法によるべきではなく、イラク特措法のように個別の立法で対処することで歯止めをかけていく考えです。また、周辺事態法について、地理的範囲をわが国周辺地域に限った上で、武力行使と一体化しない範囲で必要な後方支援メニューを追加する法改正を検討しています。
 さらに、PKO法についても治安維持任務は容認しない一方で平和構築分野の活動メニューの追加等で非軍事的な人道支援活動を中心として積極的に取り組む改正を検討しています。
 参議院での審議では、対案を法案として提出することで、我々の考え方を明確にして、より審議を深めていただきいたいと思います。

5.「アベ政治を許さない」
 衆議院の審議の途中に自民党若手議員の勉強会での「マスコミを懲らしめる」とか「沖縄の二つの新聞はつぶす」といった発言が問題になりました。私は残念ながら、ここに自民党の本音が露呈してしまっているのだと思います。自民党の憲法草案では、基本的人権でさえ、「公益及び公の秩序」に反すれば制限できることになっています。国会を取り巻くデモも政府を批判するマスコミも彼らの考える「公益」に反する場合は弾圧されるおそれだってあるのではないでしょうか。
 中日新聞の行った安保法案に関する県内選出議員へのアンケートに対して、自民党議員は全員が回答拒否。自民党では、若手議員のメディア出演も制限されているとのことです。国民に堂々と説明できない政策ならば撤回するべきです。
 石破大臣が「自民党感じ悪いよね」と言ったように、自民党支持者や集団的自衛権行使を容認する人の中にも安倍政権の傲慢な姿勢に反発が出てきています。
 国会周辺のデモには特定の政党や労働組合をバックにしていない学生や子ども連れの主婦の姿も目立つようになってきました。彼らが手にしているプラカードには俳人の金子兜太さんの筆による「アベ政治を許さない」の文字が。安倍首相は、我々、野党議員を無視することができても、日に日に高まる国民の反発の声を無視することはできないはずです。その意味では、政治は国民のものなのです。最後まであきらめることなく声を上げ続けてください。20150708223416ee2.jpg

カテゴリー: 国会 

安保法案の強行採決に寄せて

2015年07月21日

1.そもそも手続きがおかしい
 締めくくり質疑で安倍首相自身が「国民の理解が進んでいないのは事実だ」と答弁したにもかかわらず、安保法案は強行採決されました。世論調査で8割以上が「政府の説明は不十分」と回答している中で、議論を打ち切ることは断じて許されません。
 安保法案をめぐっては、強行採決という出口もさることながら、議論の入口からして手続きに大きな問題があります。
 まず、集団的自衛権行使という歴代内閣が認めてこなかったことを、国会での議論もなく、国民の理解もなく与党協議と閣議決定だけで変えてしまったことがそもそも問題です。
 次に、未だ国会に法案が提出もされていない段階で、首相がその成立時期を米国議会の演説で約束したのは、国民無視、国会軽視です。
 そして、衆院特別委員会の浜田委員長自身が、法案採決後に「政府として(法案を)10本束ねたのは、いかがなものかと思っている」と述べたように国会での審議を十分に保障しないやり方も問題です。

2.憲法違反の法改正には断固反対
 衆院憲法審査会で自民党の推薦者を含む3人の憲法学者全員が集団的自衛権を行使可能にする新たな安保法案は憲法違反との見解示しました。
 集団的自衛権は「自衛」ではなく「他衛」のための権利であり、憲法9条をどう読んでも論理的に導き出すことはできません。集団的自衛権の行使を認めるためには、憲法改正しか方法はなく、解釈変更で認めることは9条を無視することと同じです。そんな大事なことを国民の意思を問わないで、時の政権だけで決めてしまうことができるなら立憲主義は成り立ちません。
 この点、法案の担当大臣である中谷防衛相の「現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいか」という迷答弁は、立憲主義に対する基本的な理解が欠けていることを表しています。

3.集団的自衛権の必要性
 安倍首相は「もはや一国のみで、どの国も自国の安全を守ることはできない時代である」ということを繰り返し説き、日米同盟の強化により抑止力を高めるために集団的自衛権行使が必要と説明しています。
 私も中国の台頭等による東アジアの安全保障環境の変化とそれに備える必要性は理解します。しかし、そうであるならば、日本の限られた防衛力、防衛予算は、尖閣、わが国防衛のためにこそ集中すべきで、他国の戦争に加担して日本から遠く離れた地域に自衛隊を派遣する余裕などないはずです。
 また、日本も血を流さなければ、いざという時に米国が助けてくれないという考え方も疑問です。わが国は在日米軍基地の提供や思いやり予算の負担で十分な役割を果たしています。米国は、日本の東アジアにおける地政学的重要性から、自らの国益のために日本を防衛するにすぎません。
 一方で、今後は、憲法の制約を理由に米国の要請を断れなくなります。断れば、期待を持たせた分かえって日米同盟の危機になることが懸念されます。日本はそんなつもりではなくても、米国では、「世界の警察」の役割の一部をこれからは日本が肩代わりしてくれるものと受けとめられてしまっています。

4.民主党の考え方
 一部に「民主党は対案も示さず反対ばかりしていて無責任」だとの批判がありますが、これは当たりません。我々は、極めて明快に考え方を提示しています。「憲法の範囲内で専守防衛に徹し、近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に」というのが基本的な考え方です。
 まず、「近くは現実的に」の方針に沿って、維新の党と共同で領域警備法を既に提出しました。海上保安庁と自衛隊の連携を強化し、治安出動、海上警備行動を迅速かつ切れ目なく行えるようにすることで、自衛隊による平素の領域警備行動等を可能にする内容となっています。
 そして、「遠くは抑制的に」なので、政府案のような際限なき自衛隊の派遣につながりかねない恒久法によるべきではなく、イラク特措法のように個別の立法で対処することで歯止めをかけていく考えです。また、周辺事態法について、地理的範囲をわが国周辺地域に限った上で、武力行使と一体化しない範囲で必要な後方支援メニューを追加する法改正を検討しています。
 さらに、PKO法についても治安維持任務は容認しない一方で平和構築分野の活動メニューの追加等で非軍事的な人道支援活動を中心として積極的に取り組む改正を検討しています。
 参議院での審議では、対案を法案として提出することで、我々の考え方を明確にして、より審議を深めていただきいたいと思います。

5.「アベ政治を許さない」
 衆議院の審議の途中に自民党若手議員の勉強会での「マスコミを懲らしめる」とか「沖縄の二つの新聞はつぶす」といった発言が問題になりました。私は残念ながら、ここに自民党の本音が露呈してしまっているのだと思います。自民党の憲法草案では、基本的人権でさえ、「公益及び公の秩序」に反すれば制限できることになっています。国会を取り巻くデモも政府を批判するマスコミも彼らの考える「公益」に反する場合は弾圧されるおそれだってあるのではないでしょうか。
 中日新聞の行った安保法案に関する県内選出議員へのアンケートに対して、自民党議員は全員が回答拒否。自民党では、若手議員のメディア出演も制限されているとのことです。国民に堂々と説明できない政策ならば撤回するべきです。
 石破大臣が「自民党感じ悪いよね」と言ったように、自民党支持者や集団的自衛権行使を容認する人の中にも安倍政権の傲慢な姿勢に反発が出てきています。
 国会周辺のデモには特定の政党や労働組合をバックにしていない学生や子ども連れの主婦の姿も目立つようになってきました。彼らが手にしているプラカードには俳人の金子兜太さんの筆による「アベ政治を許さない」の文字が。安倍首相は、我々、野党議員を無視することができても、日に日に高まる国民の反発の声を無視することはできないはずです。その意味では、政治は国民のものなのです。最後まであきらめることなく声を上げ続けてください。20150708223416ee2.jpg

カテゴリー: 国会 

安保法案の強行採決に寄せて

2015年07月21日

1.そもそも手続きがおかしい
 締めくくり質疑で安倍首相自身が「国民の理解が進んでいないのは事実だ」と答弁したにもかかわらず、安保法案は強行採決されました。世論調査で8割以上が「政府の説明は不十分」と回答している中で、議論を打ち切ることは断じて許されません。
 安保法案をめぐっては、強行採決という出口もさることながら、議論の入口からして手続きに大きな問題があります。
 まず、集団的自衛権行使という歴代内閣が認めてこなかったことを、国会での議論もなく、国民の理解もなく与党協議と閣議決定だけで変えてしまったことがそもそも問題です。
 次に、未だ国会に法案が提出もされていない段階で、首相がその成立時期を米国議会の演説で約束したのは、国民無視、国会軽視です。
 そして、衆院特別委員会の浜田委員長自身が、法案採決後に「政府として(法案を)10本束ねたのは、いかがなものかと思っている」と述べたように国会での審議を十分に保障しないやり方も問題です。

2.憲法違反の法改正には断固反対
 衆院憲法審査会で自民党の推薦者を含む3人の憲法学者全員が集団的自衛権を行使可能にする新たな安保法案は憲法違反との見解示しました。
 集団的自衛権は「自衛」ではなく「他衛」のための権利であり、憲法9条をどう読んでも論理的に導き出すことはできません。集団的自衛権の行使を認めるためには、憲法改正しか方法はなく、解釈変更で認めることは9条を無視することと同じです。そんな大事なことを国民の意思を問わないで、時の政権だけで決めてしまうことができるなら立憲主義は成り立ちません。
 この点、法案の担当大臣である中谷防衛相の「現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいか」という迷答弁は、立憲主義に対する基本的な理解が欠けていることを表しています。

3.集団的自衛権の必要性
 安倍首相は「もはや一国のみで、どの国も自国の安全を守ることはできない時代である」ということを繰り返し説き、日米同盟の強化により抑止力を高めるために集団的自衛権行使が必要と説明しています。
 私も中国の台頭等による東アジアの安全保障環境の変化とそれに備える必要性は理解します。しかし、そうであるならば、日本の限られた防衛力、防衛予算は、尖閣、わが国防衛のためにこそ集中すべきで、他国の戦争に加担して日本から遠く離れた地域に自衛隊を派遣する余裕などないはずです。
 また、日本も血を流さなければ、いざという時に米国が助けてくれないという考え方も疑問です。わが国は在日米軍基地の提供や思いやり予算の負担で十分な役割を果たしています。米国は、日本の東アジアにおける地政学的重要性から、自らの国益のために日本を防衛するにすぎません。
 一方で、今後は、憲法の制約を理由に米国の要請を断れなくなります。断れば、期待を持たせた分かえって日米同盟の危機になることが懸念されます。日本はそんなつもりではなくても、米国では、「世界の警察」の役割の一部をこれからは日本が肩代わりしてくれるものと受けとめられてしまっています。

4.民主党の考え方
 一部に「民主党は対案も示さず反対ばかりしていて無責任」だとの批判がありますが、これは当たりません。我々は、極めて明快に考え方を提示しています。「憲法の範囲内で専守防衛に徹し、近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に」というのが基本的な考え方です。
 まず、「近くは現実的に」の方針に沿って、維新の党と共同で領域警備法を既に提出しました。海上保安庁と自衛隊の連携を強化し、治安出動、海上警備行動を迅速かつ切れ目なく行えるようにすることで、自衛隊による平素の領域警備行動等を可能にする内容となっています。
 そして、「遠くは抑制的に」なので、政府案のような際限なき自衛隊の派遣につながりかねない恒久法によるべきではなく、イラク特措法のように個別の立法で対処することで歯止めをかけていく考えです。また、周辺事態法について、地理的範囲をわが国周辺地域に限った上で、武力行使と一体化しない範囲で必要な後方支援メニューを追加する法改正を検討しています。
 さらに、PKO法についても治安維持任務は容認しない一方で平和構築分野の活動メニューの追加等で非軍事的な人道支援活動を中心として積極的に取り組む改正を検討しています。
 参議院での審議では、対案を法案として提出することで、我々の考え方を明確にして、より審議を深めていただきいたいと思います。

5.「アベ政治を許さない」
 衆議院の審議の途中に自民党若手議員の勉強会での「マスコミを懲らしめる」とか「沖縄の二つの新聞はつぶす」といった発言が問題になりました。私は残念ながら、ここに自民党の本音が露呈してしまっているのだと思います。自民党の憲法草案では、基本的人権でさえ、「公益及び公の秩序」に反すれば制限できることになっています。国会を取り巻くデモも政府を批判するマスコミも彼らの考える「公益」に反する場合は弾圧されるおそれだってあるのではないでしょうか。
 中日新聞の行った安保法案に関する県内選出議員へのアンケートに対して、自民党議員は全員が回答拒否。自民党では、若手議員のメディア出演も制限されているとのことです。国民に堂々と説明できない政策ならば撤回するべきです。
 石破大臣が「自民党感じ悪いよね」と言ったように、自民党支持者や集団的自衛権行使を容認する人の中にも安倍政権の傲慢な姿勢に反発が出てきています。
 国会周辺のデモには特定の政党や労働組合をバックにしていない学生や子ども連れの主婦の姿も目立つようになってきました。彼らが手にしているプラカードには俳人の金子兜太さんの筆による「アベ政治を許さない」の文字が。安倍首相は、我々、野党議員を無視することができても、日に日に高まる国民の反発の声を無視することはできないはずです。その意味では、政治は国民のものなのです。最後まであきらめることなく声を上げ続けてください。20150708223416ee2.jpg

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