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【書評】「大風呂敷経営」進化論 松下幸之助から孫正義へ

2014年04月22日

「『大風呂敷経営』進化論 松下幸之助から孫正義へ」
嶋聡 著
PHP研究所 刊


 先日、私の選挙区で、3期9年間、衆議院議員を務められた後、05年にソフトバンク社長室長に転じた嶋聡さんがあることの報告で議員会館の私の部屋にお越しになり、出たばかりの著書を下さいました。
 たいへん読みやすく、また、内容も面白かったので、感想を記しておきたいと思います。

 松下幸之助と孫正義という著者が接した二人の快男子に共通するのは、家電と情報通信というそれぞれのビジネスを通じて、「世の中を変える!」という大風呂敷を広げたところにあります。
 大風呂敷というキーワードは愉快です。私は、個人的には、この本の題名は、「大風呂敷のススメ」の方がよかったのではないかと思っています。
 「政治にビジョンがない」と言われて久しいですが、本来、政治には「どんな世の中にしたいか」という大きなビジョンがあって、そこからバックキャストしての政策があるべきです。大風呂敷というと胡散臭く聞こえるかもしれませんが、要は、人々を惹きつける大きなビジョンです。
 例えば、田中角栄首相は「日本列島改造」という大風呂敷を広げました。そこには、裏日本も呼ばれた郷里、新潟であろうが、東京であろが、誰もが便利さと豊かさを享受できる国をつくるという大きな理念があり、そのために高速道路網を整備し、その資金を道路特別会計をつくってひねり出しました。「列島改造」という大風呂敷に、高度成長の恩恵にあずかれない地方の人々が期待したのは、当時の時代背景の下では当然だと思います。
 著者の嶋氏は、自分はカリスマ的経営者が広げた大風呂敷を実現に結びつける参謀だと謙遜しますが、著書を読んで、何故、孫氏が嶋氏に信頼を寄せ、重用したかがよく分かりました。それは、まさに、大風呂敷というセンスを共有できるからです。本人は言いにくいでしょうが、実は、政治家としての島聡氏も、政治の世界で、常に大風呂敷を広げてきた人です。
 新進党から初出馬した当時、「日本で選挙による政権交代を実現する」ということ自体が大風呂敷でした。
まだ、マニフェストという言葉がなかった頃に、選挙公約をパネルにして、出陣式で、捺印をするというパフォーマンスを行ったことは、当時、話題になりました。
 また、「葬儀に出ることは政治家の仕事ではない」と宣言し、実践しました。
 ただし、こうした大風呂敷は、「新しい政治」を期待した多くの人々を引きつた一方で、最後は、ドブ板選挙の申し子のような対立候補に破れてしまいました。残念です。
 なかでも秀逸な大風呂敷は「 碧海5市合併構想」、これは実際に、青年会議所を動かし、署名活動となりました。私は、今もって、碧海5市という枠組みがよいかは別にして、西三河に政令市を創ってはどうかと思っています。
 たいへん失礼な言い方をすれば、私は、大風呂敷がドブ板に破れたことを反面教師にしてきたところがあります。しかし、ドブ板で当選し続けることはだきても、社会や地域を変えることはできません。ドブ板も大切、でも、大風呂敷=人を惹きつける大きなビジョンを示すことが政治には必要だと思います。この本にあるように、私も「大風呂敷」の広げ方を考えたい、いや考えねばと思いました。
 最後に、著者は、08年に出版した「政治とケータイ ソフトバンク社長室日記」の中で、「政から民」「民から政」への「回転ドア」は欧米では当たり前で、自分は「出入り自由時代」のトップランナーになりたいと語っています。
 さて、経済界での実績を引っ提げて政治の世界にまた戻るというこの大風呂敷が実現するかどうか、今後の著者の活躍を注目したいと思います。。51FO4sAQ4YL__SL500_AA300_.jpg

カテゴリー: 書評 

【書評】「大風呂敷経営」進化論 松下幸之助から孫正義へ

2014年04月22日

「『大風呂敷経営』進化論 松下幸之助から孫正義へ」
嶋聡 著
PHP研究所 刊


 先日、私の選挙区で、3期9年間、衆議院議員を務められた後、05年にソフトバンク社長室長に転じた嶋聡さんがあることの報告で議員会館の私の部屋にお越しになり、出たばかりの著書を下さいました。
 たいへん読みやすく、また、内容も面白かったので、感想を記しておきたいと思います。

 松下幸之助と孫正義という著者が接した二人の快男子に共通するのは、家電と情報通信というそれぞれのビジネスを通じて、「世の中を変える!」という大風呂敷を広げたところにあります。
 大風呂敷というキーワードは愉快です。私は、個人的には、この本の題名は、「大風呂敷のススメ」の方がよかったのではないかと思っています。
 「政治にビジョンがない」と言われて久しいですが、本来、政治には「どんな世の中にしたいか」という大きなビジョンがあって、そこからバックキャストしての政策があるべきです。大風呂敷というと胡散臭く聞こえるかもしれませんが、要は、人々を惹きつける大きなビジョンです。
 例えば、田中角栄首相は「日本列島改造」という大風呂敷を広げました。そこには、裏日本も呼ばれた郷里、新潟であろうが、東京であろが、誰もが便利さと豊かさを享受できる国をつくるという大きな理念があり、そのために高速道路網を整備し、その資金を道路特別会計をつくってひねり出しました。「列島改造」という大風呂敷に、高度成長の恩恵にあずかれない地方の人々が期待したのは、当時の時代背景の下では当然だと思います。
 著者の嶋氏は、自分はカリスマ的経営者が広げた大風呂敷を実現に結びつける参謀だと謙遜しますが、著書を読んで、何故、孫氏が嶋氏に信頼を寄せ、重用したかがよく分かりました。それは、まさに、大風呂敷というセンスを共有できるからです。本人は言いにくいでしょうが、実は、政治家としての島聡氏も、政治の世界で、常に大風呂敷を広げてきた人です。
 新進党から初出馬した当時、「日本で選挙による政権交代を実現する」ということ自体が大風呂敷でした。
まだ、マニフェストという言葉がなかった頃に、選挙公約をパネルにして、出陣式で、捺印をするというパフォーマンスを行ったことは、当時、話題になりました。
 また、「葬儀に出ることは政治家の仕事ではない」と宣言し、実践しました。
 ただし、こうした大風呂敷は、「新しい政治」を期待した多くの人々を引きつた一方で、最後は、ドブ板選挙の申し子のような対立候補に破れてしまいました。残念です。
 なかでも秀逸な大風呂敷は「 碧海5市合併構想」、これは実際に、青年会議所を動かし、署名活動となりました。私は、今もって、碧海5市という枠組みがよいかは別にして、西三河に政令市を創ってはどうかと思っています。
 たいへん失礼な言い方をすれば、私は、大風呂敷がドブ板に破れたことを反面教師にしてきたところがあります。しかし、ドブ板で当選し続けることはだきても、社会や地域を変えることはできません。ドブ板も大切、でも、大風呂敷=人を惹きつける大きなビジョンを示すことが政治には必要だと思います。この本にあるように、私も「大風呂敷」の広げ方を考えたい、いや考えねばと思いました。
 最後に、著者は、08年に出版した「政治とケータイ ソフトバンク社長室日記」の中で、「政から民」「民から政」への「回転ドア」は欧米では当たり前で、自分は「出入り自由時代」のトップランナーになりたいと語っています。
 さて、経済界での実績を引っ提げて政治の世界にまた戻るというこの大風呂敷が実現するかどうか、今後の著者の活躍を注目したいと思います。。51FO4sAQ4YL__SL500_AA300_.jpg

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2014年04月22日

「『大風呂敷経営』進化論 松下幸之助から孫正義へ」
嶋聡 著
PHP研究所 刊


 先日、私の選挙区で、3期9年間、衆議院議員を務められた後、05年にソフトバンク社長室長に転じた嶋聡さんがあることの報告で議員会館の私の部屋にお越しになり、出たばかりの著書を下さいました。
 たいへん読みやすく、また、内容も面白かったので、感想を記しておきたいと思います。

 松下幸之助と孫正義という著者が接した二人の快男子に共通するのは、家電と情報通信というそれぞれのビジネスを通じて、「世の中を変える!」という大風呂敷を広げたところにあります。
 大風呂敷というキーワードは愉快です。私は、個人的には、この本の題名は、「大風呂敷のススメ」の方がよかったのではないかと思っています。
 「政治にビジョンがない」と言われて久しいですが、本来、政治には「どんな世の中にしたいか」という大きなビジョンがあって、そこからバックキャストしての政策があるべきです。大風呂敷というと胡散臭く聞こえるかもしれませんが、要は、人々を惹きつける大きなビジョンです。
 例えば、田中角栄首相は「日本列島改造」という大風呂敷を広げました。そこには、裏日本も呼ばれた郷里、新潟であろうが、東京であろが、誰もが便利さと豊かさを享受できる国をつくるという大きな理念があり、そのために高速道路網を整備し、その資金を道路特別会計をつくってひねり出しました。「列島改造」という大風呂敷に、高度成長の恩恵にあずかれない地方の人々が期待したのは、当時の時代背景の下では当然だと思います。
 著者の嶋氏は、自分はカリスマ的経営者が広げた大風呂敷を実現に結びつける参謀だと謙遜しますが、著書を読んで、何故、孫氏が嶋氏に信頼を寄せ、重用したかがよく分かりました。それは、まさに、大風呂敷というセンスを共有できるからです。本人は言いにくいでしょうが、実は、政治家としての島聡氏も、政治の世界で、常に大風呂敷を広げてきた人です。
 新進党から初出馬した当時、「日本で選挙による政権交代を実現する」ということ自体が大風呂敷でした。
まだ、マニフェストという言葉がなかった頃に、選挙公約をパネルにして、出陣式で、捺印をするというパフォーマンスを行ったことは、当時、話題になりました。
 また、「葬儀に出ることは政治家の仕事ではない」と宣言し、実践しました。
 ただし、こうした大風呂敷は、「新しい政治」を期待した多くの人々を引きつた一方で、最後は、ドブ板選挙の申し子のような対立候補に破れてしまいました。残念です。
 なかでも秀逸な大風呂敷は「 碧海5市合併構想」、これは実際に、青年会議所を動かし、署名活動となりました。私は、今もって、碧海5市という枠組みがよいかは別にして、西三河に政令市を創ってはどうかと思っています。
 たいへん失礼な言い方をすれば、私は、大風呂敷がドブ板に破れたことを反面教師にしてきたところがあります。しかし、ドブ板で当選し続けることはだきても、社会や地域を変えることはできません。ドブ板も大切、でも、大風呂敷=人を惹きつける大きなビジョンを示すことが政治には必要だと思います。この本にあるように、私も「大風呂敷」の広げ方を考えたい、いや考えねばと思いました。
 最後に、著者は、08年に出版した「政治とケータイ ソフトバンク社長室日記」の中で、「政から民」「民から政」への「回転ドア」は欧米では当たり前で、自分は「出入り自由時代」のトップランナーになりたいと語っています。
 さて、経済界での実績を引っ提げて政治の世界にまた戻るというこの大風呂敷が実現するかどうか、今後の著者の活躍を注目したいと思います。。51FO4sAQ4YL__SL500_AA300_.jpg

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